卑弥呼の居城跡 (悲願寺)
少し前までは養蚕の守護神として賑っておりました。
阿波では「悲願寺」を「卑弥呼の居城」と伝えます。
雨乞いの滝から悲願寺に到達するまでに、左右の路沿いに配置された大石は卑弥呼の居城までの石門(関門)なのです。
標高700m 高根山上の悲願寺では千手観音や天照大神等が古代より祀られていました。
そして境内にはシンボルともいえる古代の灯台(常夜塔)があります。
もともとは違う場所にありましたが、風雨による老朽により明治初頭に悲願寺境内に移築されたそうです。
昔はこの常夜塔の火を絶やさないようにした一族が存在し、如何なる理由をもってしても火を絶やした場合は首が飛んだとか飛ばないとか…
常夜塔に掛かる額には「虚」「葆光」「空」という順に額が掲げられています。
この三枚の額を続けて読むと「偽りによって(又は、空しく)光をつつみ隠した空(高地)」という意味になるそうです。
悲願寺の開基以前はそもそも山神社として鎮座していたらしく、巫女が古の十二神を祀っていたと云われています。
本堂の右手の屋根が取り付けられた祠がそれ。神式ですが他にない無い様式、見事な彫刻を施さた非常に古い社です。
十二神社に祀られている十二神とは、
国之常立神(くにのとこたちのかみ)
豊雲野神(とよぐもぬのかみ)
宇比邇神(うひぢにのかみ)
須比智邇神(すひぢにのかみ)
角杙神(つぬぐいのかみ)
活杙神(いくぐいのかみ)
意富斗能地神(おおとのじのかみ)
大斗乃弁神(おおとのべのかみ)
淤母陀琉神(おもだるのかみ)
阿夜訶志古泥神(あやかしこねのかみ)
伊邪那岐神(いざなぎのかみ)
伊邪那美神(いざなみのかみ)
そして悲願寺の真上に位置するさらに山頂に近い場所には卑弥呼の祭壇跡と伝えられる「台石」と、神々を祀った「天禺岩」が残っています。
これからの調査に期待ですね。