awa-otoko’s blog

阿波の神秘的、不思議、面白い場所を記紀や地域伝承と絡めて紹介します

苔の世界(山犬嶽)

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上勝町のほぼ中央に聳え、高丸山東方約5Km、S字形に東方へ延びる尾根上に位置する。頂上に早雲神社のあることから雲早山ともいわれ、頂上近くに大師堂のあることから大師山とも呼ばれる。
山名の由来は、元禄14年に大崩壊があり、山頂の岩石が山犬の牙をむいた形状に似たところからついたと言い伝えられている(上勝町誌)。また、「勝浦郡志」に寛文年間に野尻村日浦に宝積院の行清という山伏が山犬岳で雨乞いをしたが、効果が現れないので、牛肥をまき散らして山をけがすと、空はかき雲り、7日7夜にわたって雨が降り続き、瀬津の山が8町も崩れたという。
山犬嶽の崩壊地点は南の山腹で、8haの巨礫原を形成している。滑落差を馬蹄形に示し、直径600m、高さ130m、60度から70度の急傾斜をなしている。また山中の行者ヶ丸という岩場に、安永8年銘の役の行者の石像がある。昔は女人禁制の山伏修験道の山であったという。山頂の雲早神社は雨乞の神を祀る。(Wikipedia) 
 
はい。本日は暖かくて過ごしやすい一日でしたね。
 
という訳で上勝町に聳える「山犬嶽」を散策してきました。
 
今回は阿波古代史ネタではございませんので悪しからず。
 
さて、「山犬嶽」は元禄14年、大崩壊に見舞われております。
 
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(山犬嶽大崩壊の際に落下した丸石)
 
「山犬嶽」を囲むように勝浦川やその支流が流れて渓谷を作っていますが、落下した岩石の規模が並のスケールではありません。(丸石の直径は推定20㍍級)
真偽は定かではありませんが、「山犬嶽」は
もともと2000㍍級の山であったとのことですが、現在は1000㍍級。凄まじい滑落があったことは確かなようです。
 
そんな「山犬嶽」。
水苔の群生地で地元では有名になりつつありまして…
 
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こんな感じで…
 
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青々としており…
 
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まるで庭園、緑の異空間に紛れ込んだかのような錯覚に陥ります。
 
日光が当たる場所には群生しにくいので、それだけ陰が多く、湿度が高いという訳です。マイナスイオンを出しまくりです。
 
 
また、古くから修験道が盛んな山であり山頂付近の巨大な磐座、窟などが修行の場として利用されたようです。
 
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(くぐり岩)
 
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(窟に祠)
 
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役行者と前鬼、後鬼の石像)
 
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(山犬嶽案内)
 
どうもこの「山犬嶽」、、、あまり触れられていませんが「役行者伝説」が伝わっているようで…
今回は情報収集不足なのでこれ以上触れませんが、気になる場所はちらほらありました。
間違いなく霊山です。
 
最後に。
「山犬嶽」で遭難するケースをよく耳にします。
水苔の群生地を楽しむ場合は問題ないですが、山頂付近に向かう際には…
 
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こんな場合を通過しなければなりません。
 
方向感覚が狂い、目印テープも役に立ちませんので散策する際はご注意下さいませ。