目佐穴権現(和耶神社)




この島根郷伊豆美は神代より海人族の繁栄した場所で、この地の王が波邇夜須比賣(はにやすひめ)と孝元天皇の御子である「建波邇安王(たけはにやすおう)」でありました。
建島女祖神社で祀られるのは波邇夜須比賣。
「波布理曽能」は現在「はの浦」、「ふる庄」として二分されている地域。
その悲運の王子建波邇安王が祀られたのが、「式内和耶神社」こと「目佐穴権現」なのです。

古墳を覆っている封土が流出し、墳形は分かりにくくなっていますが直径約十二メートル、高さ約三・五メートルの円墳です。

古墳のすぐ横には観音堂が建てられていて、堂内に入ると古墳内部につながる全長約七・三メートルの横穴式石室の入り口が見えます。

信仰の対象となったことが幸いし、石室内部はほぼ当時のまま。現在は入り口に格子が設置されていて、内部に入ることができるのは正月の三日間のみ。
古墳のある宮倉地域は能路寺山古墳群など複数の古墳群が点在し、神代からの繁栄をしのばせています。

過去にも投稿しましたが「和耶神社」はこの地に鎮座し、「建波邇王」は「和耶神社(穴観音)」で祭祀されていたと考えてよいのではないでしょうか。