awa-otoko’s blog

阿波の神秘的、不思議、面白い場所を記紀や地域伝承と絡めて紹介します

国中大明神 「唯一真神」とは?

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名東郡一宮村に国中大明神と申す社坐せり、式外なれどこれ古く故あるしにはあらざるか、同じ村に国中寺といふ村もあり、此の外にも同神あり、勝浦郡芝生村、那賀郡宮倉村、美馬郡岩倉村、同村芋穴、同村暮畑、同村川原芝、同村横倉、同村西ノ名、同村中八、同村平烏帽子また名西郡高瀬村に国中大権現と申すも同神なるべし、かく同神を同国に多く祭れるは、他国にも古くより例あることなり
殊に出雲の国には、同神を祭れる数社多し、とにかくに故ある古き社ならむ、又他の国にも同じ社号あり、神名帳 山城の国乙訓郡に国中神社、河内の国 讃良郡に国中神社、越前国 今立ノ郡に国中神社ニ社等あり、また山城の国 相楽ノ郡に岡田国神社(大月次新甞)備前国御野ノ郡に国神社、和泉国大鳥ノ郡に国神社等あり、これらみな国の下に中の字を脱せしにて、国中神社にはあらざるか、祭神猶考ふべきなり
 
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徳島県徳島市一宮町に鎮座する国中神社。

祭神が唯一真神、阿波国造祖神、他十二柱。
 
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国中寺の境内にあります。なんと平安時代より以前に創立された由緒ある神社。
 
そして国中神社は名方郡十二社に含まれます。
名方郡十二社とは、名方郡(旧徳島市、名東、名西郡)の崇敬特に篤き著名の大社を指します。
十二社は天神七代、地神五代の数に當り天の七生、地の五行、年に十二月、日に十二時、又十二支、皆おのづからそなはれる数にして、萬事成就の形にて此の数によって定め奉る。道程二百七十丁余と古昔此の社に月々参詣すれば、諸願成就なると伝えられ諸人盛んに参詣し、社頭は殷賑を極めた。
とあります。

【名方郡十二社】

御七社
 
市中五社
(※注:(  )には現在示されている祭神ではなく、私が考える祭神を書いています。)
 
その他の情報としては国中神社は那賀郡、美馬郡等に分社があり、一宮町の国中神社ははその根本社であるそう。
 
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境内にはヒノキ一木造といわれる男神座像、如来形立像がある。また旧四カ村の産土神として栄えたようです。
 
さて、ここから核心に迫ってみましょう。
 

国中神社 祭神である「唯一真神」とは誰のこと???

 
まず、祭神の一柱 阿波国造祖神ですが、ここでは長国造祖神である御間都比古色止命(みまつひこ いろとのみこと)孝昭天皇を指している可能性が高いと考えます。
 
国中神社が鎮座する徳島市一宮町は御間都比古色止命を祀る御間都比古神社の佐那河内村から山ひとつ隔てた非常に近い場所です。
 
残りの祭神である他十二柱とは名方郡十二社の祭神でしょう。さらっと書いちゃいましたが名方郡十二社の祭神はビッグネームばかりで凄いです。(私見で書いた祭神ですが… )
 
 

残され最後の国中神社の祭神 「唯一真神」とは… 

 
 
 

素戔嗚尊!!

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私は素戔嗚尊も古代の役職名と考えています。(卑弥呼大国主、事代主も)
このように役職名が一柱の祭神として数えられ、独り歩きすることはよくあることですから。
 
 
 
今日はちょっと妄想が過ぎた内容になってしまいました。
 
そして最後に、、、
 

名東郡一宮村に国中大明神と申す社坐せり、式外なれどこれ古く故あるしにはあらざるか…

情報が少ない阿波の国中神社ですが、まだまだ調べる必要はありそうですね。