awa-otoko’s blog

阿波の神秘的、不思議、面白い場所を記紀や地域伝承と絡めて紹介します

太龍寺窟へご案内

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えー、過去記事に太龍寺の窟をチラッと掲載したんですが、今回はその窟の中を詳しく説明した文献を見つけましたので掲載します。

空海が関係する三つの寺(太龍寺、焼山寺、大滝寺) - awa-otoko’s blog

 

もう一度、念のために書いておきますが、
 

太龍寺窟は破壊されて存在しません。」

 
あと、文献の内部を読んでみて思いましたが、、、
 

「非常に惜しい…。」

 
その一言に尽きます。
 
なんで壊したんだか…  残念でなりません。
 
ただ、とても珍しい「剣を持った空海の石像」は救済されていると考えたい。
 
どーせ、窟を取り壊した○○の○○が密かに保管とかしているんでしょうね。ヾ(。`Д´。)ノ彡
 
さて、転記した文献は昔の文章にしてはかなり内部を詳しく説明しています。
誤字誤写も確認しましたが原文通りに転記しています。
 
初めに書いておきますが…
 

読み難いですよ!(笑)

 
それでは覚悟を持ってお読みください。
舎心山より南東の方へ四十丁ばかり下りて窟有り、歩行して進むべし。窟の入口大石の透間より窺ひ見れば、下は深淵にて水声有り、夫より入込み処々岩に仏躰仏具等を自然に鏨付たる如し、窟の中に入るには庵住の僧。炬を取て導きす扨入口より右の方へ登れば地蔵の窟に至る、夫より左の方に梯有り下れば中筋の龍の窟に至る、少く進み入れば五六間四方の広み有り下は河原小砂にて水も少し有り、上を仰ぎみれば平面に鏨たる石の天井の如く高さ二丈ばかりに見ゆ、又窟の内には蝙蝠多く住めり、或は上に集り酒帘の懸かりたがるが如し、又十歩計進み入れば次第に狭くなり下は水足首を浸す程なり且石壁に付て右の横に龍の顧石有り、又指向左の方に龍の尾の如きの石出ばりたり、此の首尾荒作りの龍の形をなす事奇なり、其のむかし空海舎心にて修行給ひし時此の窟に住みし龍美婦に化して来り妨をさせんとせしを空海利剣を以て追懸けしに此の窟に至り此の処にて龍の顧みしを石に形を残すなり、又是より左右の石壁次第に狭く漸に身をそばめて歩むべし、此の奥の石みな鱗形有り鮑貝を仰むけ並たるが如し、色は白く薄鼠又は少し赤み有処も有り、入口より七ハ間は瓢箪の形を立にしたるが如し、龍のせり割と云ふ、少し進み歩みぬれば穴丸く高さ三四尺ばかりなり、又龍の葡匐して逃入りしなりと、其の五六間は此の窟に入る人と葡匐して入るに奥は又歩て入る少し行けば一丈四方も有る広みに至る、下は少き砂沙なり、向には大なる平石を横たへたり其の平石の下手に少し透たる穴有り、夫より小石を投入るるに程経て丼と水音有り、是窟は大師の龍を此の淵へ追込み再び出でざるやうに封じ入給ひしなりと、此の山の縁記に記したり、入りてみれば疑も無くさも有りし跡の如し、これに限らず大師京師にて大旱に依て雨乞の勅宣を蒙りしに其の比京師西寺の守敏と行法を争ひし事有りしに、空海へ此の勅有りし故に、守敏法力を以て悉く龍を封じ雨をなからしめたり、空海も龍を遣ふ術あれども守敏に妨げられ遺ふて雨を降すべき龍なかりしに、ざん漸に輪女龍王といふ龍の残て有りし姿を彫刻神泉苑に於て雩の法を修し給ひしに大雨降て人民喜悦の声野に盈ち叡感甚しとなり、是の大師彫刻の龍は大さ三四寸計の黒色の荒細工なり、今に此の山の霊宝とす上代には中華にも龍を遣ふ人有りて拳龍氏御龍氏抔云ふ有りしとなれば、弘法の如き権者は右体の事も有るべきなり、又此の窟の龍。大師に助命を乞て誓約し不断山上に清水を続くべしと有りしより山上なれども水に自然を得たり、扨又龍の顧石の辺より左の方へ少し踏上り下り行く窟有り不動の窟といふ、梯にて一丈ばかり下り方二三間の窟なり、竺の金にて作れる高三尺ばかりの不動の像有り、色は紫に似たり(一説に九州の修行者此の不動を盗取帰て鋳頽とす祟有て此所に帰すといふ)此の窟の内三筋に分る黒暗なる事甚し、扨窟を出て山を下る事百歩ばかりにて浅き窟左右に有り大なる窟をせいじの窟といふ、大師の飯を炊し竈なりと云ふなり、左なる窟は釣鐘の窟といふ上より鐘を釣たる石下れり鐘はなし、大師の石像あり剣を持つ、大師の像に剣を持ちたるは此の龍を追ひ給ひし時の像にして外にはなき事なりと云ふ、日本廻国の人此の龍の窟を見て寰宇第一の霊奇の窟なりと各称歎ずと聞に依て大龍寺並に此の窟の事を委しく書伝るなり前方は窟屋の辺に庵もなし、此の窟に入るには本坊にて嚮導を雇ひ松明を用意せし事なりしに、天明の比より窟の傍に小庵を建て道心者二三人有りて導をなし、又窟中あぶなき所には木を架し梯を設けて便宜なり
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弘法大師も「あぁ〜ぁ…」なんて言ってるでしょうね。
 
これ以外にも貴重な古跡や神社を破壊している事例は沢山ありますけど、写真や文章で残している場合はありがたいです。
 
これからもこのような貴重な場所を記録と拡散を目的として書けたらいいなと思っています。(資料が見つかったらね。 苦笑)