awa-otoko’s blog

阿波の神秘的、不思議、面白い場所を記紀や地域伝承と絡めて紹介します

友内山 浮島とくしふる滝に行ってきた。

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awa-otokoです。書ける時にまとめてブログを書いております。いやはや公では忙しい日々が続いておりますが、そんな時の休日の過ごし方はカラダをめいいっぱい動かすこと。

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という訳で、最近課題が山盛りな友内山へ調査を兼ねて登山に向かったのですが、天候が不安定でちょっと躊躇してしまいまして、、、以前から探索したかった友内山麓の神代古跡探索に切り替えましたので成果をご紹介したいと思います。

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突然ですが、かの大杉氏が出版しております「神代の史跡案内」というガイドブックがあるのはご存知でしょうか。

氏は友内山は「三里四方の霊地」と定め、古事記日本書紀に書かれている「高千穂」とはこの友内山と断言しております。

剣山(高天原の中心)を出発したニニギノミコトは、葦原中国を目指して峰づたいに降りて来られ、友内山(高千穂)へ到達されました。それから山を下ると、天の浮橋・浮島・くしふる滝があったのです。更にニニギノミコトは膂宍(そしし)の空国(梶山峠付近)を通って中野宮へ至り、御崎神社の所に本宮を造られました…

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はい。探索するためにこのガイドブックを参考にした訳ではなく、探索後に資料の中に埋もれていた今回の本を思い出して引っ張り出してきた訳ですが…

いやはや面白い。記載にある説明を含めながら友内山 神代の史跡を案内したいと思います。 

 

天の浮 橋・浮 島

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大杉説では高千穂(友内山)を降りてこられたニニギノミコトは「天の浮橋」を渡り、次に「浮島」にお立ちになったとされています。

まず「浮橋」とは丸太を三本並べて、その上に柴を置き藤蔓で縛り付けた橋とのこと。昔から阿波では用いられた橋だそうです。(もちろん今回は古代から残っている浮橋などはありませんでしたので悪しからず。)

「浮島」とは谷川にできた岩盤の島で、最大のもので畳五枚敷ほどの広さがあります。ここにニニギノミコトが立ったそうです。(写真参照)

 

くしふる滝

「くしふる滝」とは「髪のように降る滝」という意味らしく、古代人は頭髪を左右に分けて片方づつ櫛で解き、その髪のように水が左右二筋になって落ちたことを意味した滝とのこと。

f:id:awa-otoko:20171105231633j:image(滝全景)

f:id:awa-otoko:20171105231712j:image(滝の真下)

f:id:awa-otoko:20171105231803j:image(滝の真上)

この滝の真上から朝日が出れば「くし日」というそうです。「くし日」とは「髪のある太陽」ということらしいです。大杉説によれば古事記日本書紀にある高天原(剣山)から峰づたいに高千穂(友内山)へ天下られたニニギノミコトとお供の神々は、「くしふる滝」を目指して山を下って来られたそうです。

ということで、暫しの時間ですが、神が降り立ったとされる場所で古代の浪漫に思いを馳せてきたのでありました。ちなみにawa-otokoは友内山からニニギノミコトが降りてきたのではなく天日鷲命だと考えてます。全部大杉説に乗っかっているのではないのでそこんところ夜露死苦w

さて、、、今回のお話、本当のことをお話しすると、「浮島」や「くしふる滝」をメインで探していたのではありませんでした。天日鷲命所縁の古跡を探索していて偶然にも大杉氏のガイドブックに記載された場所に行き着いたこの奇跡。この奇跡的な出会いを簡単ながらも紹介させて頂きました。(我ながら大袈裟だな=3)

 

オマケ

二つ探しものがあって一つはヒット。もう一つは空振りでした。

とりあえず探しものの一つ「火投げの窟」。

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「火投げ(ひなげ)」は「日名祗(ひなぎ)」であり「日鷲(ひわし)」に通じるもの。天日鷲命が往き来した場所ですぜ☆ここは友内神社の境内地内に確認されていましたが場所を知る古老も少なくなり、不明になっていました。(見つけちゃった☆)

空振りしたあと一つは当然、ひ・み・つ です。また確認できたら紹介します。

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あ、それと最後にお知らせ。あと一〜二週間経過すれば紅葉が素晴らしく色づくと思うので是非、友内山に足を運んでみてはいかがでしょうか。絶対きれいだと思いますよ。それでは今回はこのへんで。さようなり〜。(・∀・)