awa-otoko’s blog

阿波の神秘的、不思議、面白い場所を記紀や地域伝承と絡めて紹介します

阿波の伝説

加茂島 二つの人丸大明神

これまで柿本人麻呂は島根県石見に流されと考えられている。島根県益田市(旧石見国)ではこれを既成事実としてとらえ高津柿本神社で人麻呂の偉業を称えているのだ。また兵庫県明石市の柿本神社はどうか。島根県・兵庫県共に阿波の古い地名が残され、そのま…

バルナの宮殿(住吉神社・水天宮・磯部神社・大塚神社)

どうも。awa-otokoです。 阿南市中林町 北の脇海水浴場の北側にひっそりと鎮座する神社群をご存知でしょうか。(地元の人しか知らなんわな。。。わかりにくいし。)で、北側から住吉神社、水天宮、(あいだに南無大慈大悲観世音菩薩の建物)、磯部神社、大塚…

阿波志妙という郷土史

【抄録】しょうろく原文から要点を書きぬき。ぬきがき。特に学術文献などの内容の要点をぬき出して短くまとめた文章のこと。 どうも。awa-otokoです。 今回紹介する「阿波志抄」は、阿波志に記載されている内容から要点を書き抜きした文献です。でもね。これ…

安徳天皇を追いかけた女たち

コロナウイルス感染拡大による不要不急の外出自粛要請が全国的に発令されていましたが如何お過ごしでしょうか。今回は安徳帝と関わりがある女たちにスポットをあててみました。(というか書きかけデータをずっと残していたため今回消化するのが目的。)それ…

リベンジ!・ 笑子岩を間近に見てきたぞ!?

笑子岩(えびすいわ) 一名人面嶽とも言ふ。字谷に在り其の状人の笑ふが如し傳へ言ふ。上古阿婆神が其の神裔たる國造及び土人の爲に高根津の神像を造り給ひし物故に其の画は下分上山村栗生野なる國造本館の正面と相對し實に希なる皇國無比の大神像なり。其の…

続・上一宮大粟神社社報!!少しずつ明かされる粟神の謎!?

こんにちは。awa-otokoは(以前に紹介した)上一宮大粟神社社報の続きが知りたくて定期的に上一宮大粟神社に参拝しておりました。そして!やっと続編が発行されたのを確認しましたのでご紹介したいと思います。 大粟神社の復興に向けて境内摂社の祭祀の報告…

令和元年霊峰剣山山頂大祭(劔和讃(つるぎわさん)を読め!)

実は先月に剣山大祭に参加していたawa-otokoです。だらだら記事を書いていたら一か月が経過してしまいましたw(遅っ!!しかも今回は記念すべき400回目投稿という… 何たる怠慢。)ということで、8月に剣山大祭があった訳ではないので当記事をお読みの方はご…

玉厨子庵の飛鉢仙人と不思議の岩屋

浅井長政の曾孫にあたる阿波に黄檗宗を開いた鉄崖。(あらあら。ぐーたらおじさまが書いてらっしゃる。リンク☞ぐーたら気延日記(重箱の隅): 仏日山 水明寺 竹林院) 久しぶりの投稿です。(*゚▽゚)ノオヒサ! 今回は眉山 竹林院を建立した鉄崖の高弟、鉄龍こと…

謎の神代文字:トホカミエヒタメ・スエキアワカミの幟

さて今回は番外編。 船盡神社に伝承されていた二本の幟(のぼり)を確認する機会がありまして…ちょっと調べてレポート書いてみました。(もちろん結論など出ているはずもなくこの点を考慮して読むなら読んで欲しいと思います。) 幟は長さ7メートル、幅約60…

横田神社に秘められた謎…

はい。三加茂 横田神社でございます。ちょっと参拝しづらい場所に鎮座しているのは言いっこなし。こちらは阿波国美馬郡延喜式内社 横田神社に比定されている由緒正しい社なのであります。 右社之儀者式内小社ニテ往昔ヨリ横田神社又弁財天トモ称ス、元社地凡…

朝日さし夕日輝く二ツ森 黄金千両有明けの月

吉本神社は川島町学の二ツ森に鎮座する旧村社である。祭神は天御中主神、高皇産霊神、神皇産霊神。その昔は「明現(みょうげん)」と称され、宝暦、天保、慶応に記された棟札はみな「明現社」と記録されている。明現とは北極星を神格化した妙見菩薩に因む社…

二体の本尊

切幡寺には本尊が二体存在する。一体は正面南を向いているもので、これは弘法大師作の千手観音像である。他の一体は本堂を北に廻って北面に鎮座してる。これは即身成仏した乙女の尊像であり、未だ開帳を許されたことがない秘仏と伝わる。寺号が得度山潅頂院…

八つの劔を統括する剣山 八劔神社

はいどうも。awa-otokoです。なにかと忙しいので手短にいきますよ。(忙しいなら投稿するなよって⁈ ) さて、最近少し思うところがあって剣山に登ってきました。 日本書記にはニニギが高天原から葦原中国へ降臨する際、アマテラスから三種の神器を賜り、天磐…

為朝の夢告げ

どうも。awa-otokoは阿波に来た(?)と伝承される源為朝を追い、過去には以下の為朝関連の記事を投稿しております。 いろいろ調べておりますとこの白人明神は昔からやたらと神降りや夢告げが多いのですよ。 美馬郡穴吹町口山の白人神社は源為朝を祀り、旧麻…

大宜都比売命からの御食

その昔、鳴門の大毛島の海岸一帯には「あしか」が生息していたという。今から三百年以上も前に阿波三代藩主である蜂須賀忠英公 寛永六年頃に、「あしか」と馬が交尾してこどもが生まれると水陸両用の名馬ができるという迷信から、鳴門 土佐泊浦大毛一円に限…

連れて来られた事代主神、そして謎の鳥たち。

武布津神が出雲を平定して天照大神に奉告するため事代主神を道づれにして阿波へ来た。一行は讃岐の志度に上陸して日開谷を過ぎて伊笠山麓付近に来た。その時忌部族は、高天原族等の不意の浸入を咎めてこぜりあいがあったが、やがて忌部族長 天日鷲命は武布津…

タタリ谷の常厳寺跡 堅雄上人の痕跡

加茂名村島田に本願寺あり。寺蔵する所の聖徳太子傳暦巻物は乾元二年二条天皇の御世の作製にして今を去る六百餘年前の逸品なり。元庄村法谷寺(峰の薬師)に存置しありしが、其後儈 賢雄(堅雄)の手によりて本寺の所蔵に歸し、今や國寳に編入せらるるに至れ…

貞光の義人 原太郎左衛門を祀る三王神社

どうも。多忙でなかなか投稿する気にもならないところでアクセス数30万超過しましてありがたいやら申し訳ないやら。ということで急遽番外編 義人シリーズを投稿致します。(手前味噌で誠に申し訳ございませんな。( ´△`) ) 国道192号線つるぎ町貞光ゆうゆう…

一宇谷に白壁の家が無い理由

名勝一宇峡の奇観、土釜を見下ろして建つ記念碑があるのはご存知でしょうか。碑文の主人公は谷貞之丞。当地の困窮を救済した義人であります。今回も番外編、昔々の哀しい伝承です。 宝永の終わりごろに旱魃が続きで池や沼、井戸の水は枯れ、日毎夜毎集落の民…

貞光村の罪人六人塚

今回は貞光番外編。以前に投稿した内容では西側の氣の流れが停滞して云々… いうておりましたが、貞光村の伝承から見つけてナルホド、あの陰の雰囲気の理由がわかりました。まぁさらっと流し読みできるように書いた(つもり)なので読んでみて下さいな。 天正…

栂橋の古戦場と犬の墓(と、そばごや)

旧一宇村の古見地区には多くの名所旧蹟や古戦場があります。一宇では昔からお邸さんと呼ばれている旧家があり、ここの主人は代々天狗がついているという伝説があって実際に不思議なことが度々おこったそうです。この旧家は南朝の忠臣であった小野寺一族で、…

神山の新田八幡神社は本来何であったのか⁈

楠正成、新田義貞という名将が戦死した後、四国の南朝方勢力の挽回するために興国元年(一三四〇)四月三日、義貞の弟である脇屋義助が四国官軍総大将に任ぜられて伊予国川之江城に入城した。義貞の二男義宗、義助の子式部大輔義治とその弟義広なども川之江…

徳島県誌略に記されし阿波國を統率した者

古代、現在の徳島県の北の地域は粟の生産地により粟国、南の地域は長国と呼ばれた。のちに律令制において長国造の領域を含め令制国としての粟国が成立。和銅6年(713年)、元明天皇による好字令で、地名を二字で表記するため「粟」は「阿波」に変更された。…

佐那河内の神社についての記録、御神宝いろいろ

今回は佐那縣こと佐那河内村を代表する神社の資料から伝説と神宝を駆け足でご紹介します。 (大宮正八幡大神宮だと⁈) 人皇四十二代文武天皇の御宇大寶三癸 卯年御神説有ニ依て第一本宮備前国宇佐宮より四十三代元明天皇和銅元戊申年二月初卯日佐那縣ニ宮柱…

友内山 浮島とくしふる滝に行ってきた。

awa-otokoです。書ける時にまとめてブログを書いております。いやはや公では忙しい日々が続いておりますが、そんな時の休日の過ごし方はカラダをめいいっぱい動かすこと。 という訳で、最近課題が山盛りな友内山へ調査を兼ねて登山に向かったのですが、天候…

貞光墓は誰の墓⁈

貞光の地名に就て即ち「貞光は異本阿波志曰太田貞光殿とあり又阿波志曰或曰藤原貞光嘗居此、因名ともに人の名になしたれどいかがあらむ嘉祥年間宣命の寪に定満とあり又慶長八年の記を寪したるには定光とあり全く人の名と思れぬ處あり」と、併し異本阿波志に…

端山は母山の義なり(その弐)

はい〜。前回から端山付近について綴っております。続きでございます。 その前にトップの地図写真、アバウトな作りではありますが、なかなかよく見ると面白いのです。陵の位置が描いてあるだけではございません。まぁこの件は後ほど。 それでは本題を進めて…

岡本監輔「祖志」にある高天原論

どうも。最近は忌部郷(穴吹、貞光、端山、一宇周辺)の説話や伝承に力を入れているawa-otokoです。今回はあの岡本監輔が明治二十三年に出版した「祖志」という書籍からの内容を紹介したいと思います。 (☝︎こちらが岡本監輔。) まず岡本監輔。こちらの御方…

讃州白峯廟から持って来た崇徳院を祀る白人宮⁈

七十七代後白川院ノ朝保元ノ乱ニ新院ノ軍破レテ讃州ニ還サレ玉ヒ藤原頼長家司藤内左衛門範景入道シテ蓮心法師ト号讃州ニ来リ白峯ノ御墓ヲ拝シ草庵ヲ結御菩提ヲ弔フ処河野大領高遠ヨリ障ルノ義アツテ 阿波ヘ移リ当寺ニ寄宿シ三ヶ峯ノ神社ニ新院ノ御霊ヲ神ト仰…

阿波民部の大いなる計画

最近ぐーたら氏から貴重な資料をわけわけ(シェアね。)して頂きまして、資料転載の可否を伺いましたところ快く承諾してくれました。 今回はその一部を皆様にご紹介したいと思います。ちな、出典についてはぐーたら氏が今後の投稿に挙げられると思いますので…